2011年3月31日

被災者・関係機関の皆様へ 報道関係者の皆様へ
日本禁煙学会から緊急の呼びかけ



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東日本大震災被災地の皆様および関係機関、報道機関、ならびに救援活動を担っておられる皆様へ

 このたびの東北地方太平洋沖地震・津波で亡くなられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。また災害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 未曾有の規模の大地震・津波に会われ、今なお余震の中で過ごしておられる皆様のご心労は、察するに余りあります。被災地で日夜救援活動をされておられる皆様に心から感謝申し上げます。
 日本禁煙学会は、被災地における喫煙対策が災害に遭われた方々の命と健康を守り、感染症や心筋梗塞といった二次災害を減らすための緊急課題と考え、以下の事項を呼びかけさせていただきます。

1.受動喫煙防止へのご協力ありがとうございます
受動喫煙は、からだの弱い乳幼児・小児・高齢者等が上気道炎、急性肺炎にかかる危険を大きく増やします。成人についてもそうした危険を増やします。また、喘息発作や心筋梗塞を起こしやすくします。受動喫煙がなくなるよう、避難所は敷地内禁煙の徹底を宜しくお願いします。

2.大震災後の被災地では、上気道炎(風邪)や肺炎が増えます
喫煙を続けると気道の粘膜がただれ免疫力も弱まり、インフルエンザ等による上気道炎や肺炎にかかりやすくなり、重症化しやすくなります。ぜひ上気道炎や肺炎の予防のためにタバコをやめましょう。

3.大震災後の被災地では、胃腸炎が増えます
タバコを吸う方は、2~3倍ノロウイルスによる胃腸炎に罹りやすくなります。ノロウイルス対策としてもタバコをやめるようお勧めします。

4.大震災後の被災地では、心筋梗塞・脳卒中が増えます
タバコをやめると、速やかに心臓病・脳卒中の危険が減ります。周りにいる方の心臓病・脳卒中発作も減ります。心臓病・脳卒中発作予防のためにもタバコをやめましょう。


日本禁煙学会理事長 作田 学
〒162−0063
東京都新宿区市谷薬王寺町30−5−201
TEL:090-4435-9673 e-mail:


【私たちも「緊急呼びかけ」に全面的に賛同いたします】(順不同)
青森県 むつ総合病院 小川克弘
 〃  内科おひさまクリニック 冨山月子
宮城県 ししど内科クリニック 宍戸友明
 〃  宮城厚生協会 長町病院付属クリニック 横山成紀
 〃  (財)宮城厚生協会仙台錦町診療所・産業医学センター 広瀬俊雄
 〃  東北大学病院 予防歯科 田浦勝彦 
 〃  登米市立上沼診療所 佐々木直英
 〃  東北大学病院 腎・高血圧・内分泌科禁煙外来担当 山本蒔子
 〃  大野内科医院 大滝正通
 〃  たんぽぽクリニック 中井 祐之
 〃  東北大学加齢医学研究所 呼吸器外科学分野 星川 康
福島県 奥羽大学 瀬川 洋
 〃  いわき市禁煙治療アドバイザー研究会
 〃  みちや内科胃腸科 齊藤道也  看護師 岩崎民江 遠藤弘子 政井梨絵
茨城県 県立中央病院・茨城県地域がんセンター消化器内科  天貝賢二


*この呼びかけに賛同していただける被災地のドクター、ナースの皆様は、ぜひご連絡をお寄せください。